電気自動車

中国市場の特異性、そしてそのローカライズされたモデルは海外にはでず【合弁会社は独自ではなく】

さて、今話題の中国。

その中国でも自動車が販売されているのはご存知の通り。

その共産国家で売られる車は資本主義国家のそれと同じか?

そんなふうに思いませんか?

日本ではそういうことを知らず、日本の感覚でそれらを捉える方がいますが、中国はほんとに別物。

例えばですが日本から中国に輸出際にはその内容が丸裸になります。

そして中国では基本的に独資で会社を作ることはできません。

現地企業と合弁会社を作らないと無理なんです。

最近ではテスラのように独資の会社もありますが、基本昔からそうなので、自動車メーカーは合弁がほとんど。

自動車メーカーで合弁会社の先駆けフォルクスワーゲンです。

なので20年前ほどは中国にはフォルクスワーゲンが溢れていました。

もちろん中国向けの劣化モデルですが。

その劣化モデルは基本的に先進国に出荷されることはなく、基本地消地産でした。

・・ので、中国富裕層は台数が少なく本国から持ってきている車を乗っていたわけで。

ポルシェはその象徴かもしれません。

で、最近はどうか?

中国メーカーは電動化を進めています。

これは国策でもあるわけですが、そのタイミングで独自の合弁会社の中国企業側が独自ブランドでの車を展開するように。

もちろん以前からその動きはありますが、それが顕在化したということです。

その結果、いままで中国で主流だった合弁企業製の車はシェアを落としていくわけで。

で、最近起きているのが「現地向けモデルの追加」。

先祖帰りをしているのですが、これをやると部品の共通化が減るので海外向けの部品出荷も減り本国ではコスパが悪化することになるわけで。

色々あるわけですが、それがよくわかる新型車が発表されました。 in China

それがこれ。

ID UNYX 08です。

電気自動車なそれですが、グローバルモデルにはないデザインとなっています。

そしてIDシリーズではまったくないまっすぐ伸びたルーフライン。

見たこともないデザインですよね。

そしてブレーキにブレンボ(中華)が。

中国でいままではトップの位置に君臨していたフォルクスワーゲンですが、現在ではそうでなく。

なので、独自モデルを増やしてある意味「中国のために」の車作りが必要になっているということですね。

これ、日本自動車メーカーも同様なんです。

三菱は意外に早く手を引いた形になっていますが、これらの合弁会社から抜けるのも本当に大変。

なぜか?

基本、現地の設備は諦める必要があるので。

なので、合弁会社を作っては見たものの・・といった撤退が多いですよね。

そんなわけで、中国はあくまでも社会主義国家。

その考え方なども異なります。

そんなお国事情はビジネスで絡んだ方はよくわかると思いますが、

その国もグローバル向けは一応それぞれの国に対応できるようにグローバル基準で作られています。

なので海外向けに作られた「グローバル基準車」は現地の車とも違うという。

これ、いままでコピーし放題で鍛えてきているので、意外とバカにできなかったりします。

漠然と「中国は〜」と思うのはダメということですね。

やる時はやる・・と。

とはいえ、その車を作るという歴史自体は短く、その走行性能までは突き詰めると日本車のそれには近いかもしれませんが、

ドイツ車のそれには足元にも及びません。

ほんと、車って培ってきた歴史が意外とモノいいますからね。

ということで、話題の中国ネタでした。

本日はここまで。

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