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オーストラリアの新たなBEV戦略に対しトヨタのオーストラリアセールスのボスが反対の声をあげました。



 

 

オーストラリアの新たな電気自動車戦略とは?

 

さて、世は電気自動車時代ということで、いろいろな国がそれを表明しています。

これの発端はパリ協定です。

2050年カーボンニュートラルが国際合意されたことに対して各国が中間目標を設定して進めている件ですね。

自動車(乗用車)においてはBEVシフトが最適解とされ、二番手は燃料電池とされています。

トラックなど大型車両はタイミングが乗用車とはずれており、それよりも遅くゼロエミッションを目指す形がメジャーです。

e-Fuel(再エネ由来の電気で生成した水素を混合した燃料)はこの大型車両をメインに検討されているわけで、

実質的に「できるなら全てBEV、ダメらなFCEV、保険でe-Fuel」というのが実情です。

 

オーストラリアはこれらの取り組みでは割とスローで方針がなかなか出てきませんでした。

 

・・が、先日それらの戦略が発表されたわけで。

 

 

 

翻訳して転載します。

 

国家電気自動車戦略

国家電気自動車戦略は、電気自動車 (EV) の普及率を高めて排出量を削減し、オーストラリア人の福祉を向上させるというビジョンを設定しています。

この戦略では、次の 3 つの主要な目標が設定されています

 

1)手頃な価格のEVの供給を増やします

2)BEVの普及を可能にするためのリソース・システム。インフラを確立する

3)EV需要の増加を促進します。

 

これらの目標を実施することで、次の結果をもたらします。

1)EVの入手可能性と選択肢の拡大

2)道路輸送での排出量の削減

3)全土で充電を簡単にできるようにする

4)地元での製造とリサイクルを増やす

5)EVをより手頃な価格にする

6)国民が車両を運用するコストを削減します。

 

私たちは、オーストラリア人がより多くの選択肢を持てる未来へと国を加速させています。

よりクリーンで低価格の車両を幅広く取り揃えています。

 

私たちは、オーストラリア全土の業界、組合、政府、ビジネス、その他の主要な利害関係者と協議してきました。

オーストラリア人から、EV への切り替えの準備ができており、進んで進んでいると聞いています。

1,500 人を超える個人と 200 を超える組織がフィードバックを提供しました。

 

転載以上。

ソースはこちら↓

 

 

書いていることからすると、「オーストラリアも電気自動車を推し進めるのね〜」「それの問題も解決する前提なのね〜」「多くの企業や個人がそれに対し問題ないと考えているのね〜」ということになっていますよね。

 

 

でもそのオーストラリア国家が立てたBEV戦略に反対の声をあげた日本の自動車メーカーがあるんですよ。

 

 

よその家のことに口を出すような話になっているように思いますが、トヨタのオーストラリアセールスのボスがこのようなことを言い出しています。

ハイブリットと燃料電池を推し進める彼は「バッテリー電気自動車技術に反対していない」と主張をしていますが、車両の選択肢を減らさないようにロビー活動を行う・・と。

「私たちは(連邦自動車産業会議所)を通じて、政府に話をしました。私たちは、レジャーや牽引、その他多くの活動に車を使用する何十万人ものオーストラリア人消費者の声なき声を代弁したと思っています。」・・と。

つまり、ハイブリットなどを求めている声がある・・と。

 

 

一方、電気自動車評議会CEOであるJafari氏は、

「EVは他国で実証されており、オーストラリアでもすでに普及しつつあるとし、より長い航続距離とパワーを実現する技術にアップグレードした」と述べ、これらの議論を打ち消した。

そして「そのような議論を耳にしたとき、私たちが注意しなければならないのは、自動車会社の経済的利益です。」と。

さらに「トヨタがEVに全面的に乗り出そうとしないことが、すでに自動車メーカーに損失を与えている」と指摘

「一部の企業は電気自動車の開発に時間をかけておらず、問題点を十分に把握していないのです。」・・とも。

 

 

グリーンピースの活動家であるLindsay Soutar氏は、「オーストラリア人たちは、トヨタが公害基準の緩和や遅延を求めることに我慢できないだろう」と述べ、次のように主張している:

「トヨタは純粋な電気自動車で行き詰まり、ハイブリッドや燃料電池の技術を推進することを選択したため、顧客は今後数十年にわたって化石燃料の代金を支払うことになる。気候変動と生活費の危機のさなかにある2023年にガソリン車を推進するのは、笑止千万であり、オーストラリア人は納得しないでしょう」。

 

 

そんなわけで、毎回思うのはきっちりその変化に対応できておればこういうことを言う必要もないんですよね。

できてないから時間伸ばしなどの策でこれらをするわけで。

アメリカでも同様でしたが、今まではイケたロビー活動も今回の脱炭素の流れでは完全に否定されており、

結果それが露呈してきているように感じます。

 

 

またアメリカでのロビー活動の件は改めて話題にしようと思いますが、国家が決めたことに反するってのは不味いですわな。

そりゃ晒されますよね。

 

兎にも角にもあのオーストラリアがBEVシフトを明確にしたのは意外でしたが、そんなオーストラリアから日本は褐炭由来の水素を買って輸送する予定なんですよね。

 

大局的に見た場合、石炭に対しても風当たり強いので、オーストラリアの褐炭についても今後どうなる?・・と思うわけですが、

水素を輸入しようとしている日本企業の勢力とこれの問題を天秤にかけると・・

 

そんなことを思いますが、早い話、とっとと電気自動車を供給して「売れたぜヒャッハー!」すればいいだけだと思うんですが。

できるのであれば・・ね。

 

ちなみに電気自動車のバッテリーはリサイクルが前提となっています。

つまり将来的に電気自動車は走る資源となるわけで、ある程度普及すると新たに必要なリチウムは減ると言えます。

むしろ銅のほうが問題だと思いますが、再エネと合わせてエネルギーや資源の分散化ができるということは、

大きく経済の構造が変わるということにも。

 

それはよく言われていることですが、大事な着目点だと思います。

 

さて、この件実態に影響があるのでしょうか?

 

ということで今回はここまで。

 

 

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