日本の市場は小さい・・とか、中国がすごいとか・・を数字で見てみましょう。
さて、2022年の新車販売台数ですが、トヨタが世界で最多となったわけで。
これはライバルであるフォルクスワーゲンは数年前からBEVシフトのために工場を整理する都合、数字は追わないと発言していたので、
ある意味予想通りだったわけですが、ウクライナの件の影響もあり想定以上に欧州での生産は落ちたように感じました。
ここ数年の数字はコロナや半導体の問題もあり、普通ではないスコアだと思っていましたが、ライバルがそれで急ブレーキだとなんともな感じですよね。
で、そのトヨタの販売数、細かく比べてみたことはありますでしょうか?
なかなかないですよね?
ということで、2022年の結果をいろいろ比べてみようと思います。
はい、説明していきましょう。
一番上は世界での新車販売台数です。 世界まるごとでこれだけの台数が売れたということです。細かい数字はでていないのでざっくり値ですが、これがわかることでそれぞれの市場の大きさがわかるということになりますよね。
2番目は中国・アメリカ・欧州の新車販売台数です。この3市場で世界の6割を占めています。
3番目は中国の新車販売台数。上の3市場の合計の半分以上を占めています。
いかに大きな市場か?・・がよくわかりますよね。
でも注意点はここの市場は民主主義ではなく、基本共産圏で合弁会社が基本です。
結果的に地産地消モデルが多くここでの海外メーカーは中国資本でなければグローバルモデルを出せない状況となっています。
例:ボルボ
テスラはなぜか独資なのでこれの条件が外れていますが、ほんとに例外的な処置になっています。
ちなみに資産の持ち出しの制限もある国なので、普通の市場の数字だと思わない方がいいですよね。
そんなわけで、ここで作られた中国向けの自動車は基本的に日本には入ってきません。
メリットがないので。
そして次の4番目のオレンジはアメリカの新車販売の数字です。
この15%がトヨタのアメリカでの販売数となります。
そして次の5番目の赤は欧州全域の新車販売台数です。
このうち9.2%がトヨタの販売台数となります。
そして6番目の紫がトヨタの世界販売台数となります。
これは世界の新車販売台数の11.3%となっています。
世界一といっても数字としたらその程度になる・・ということで、分散しているということですね。
そして次の青が日本の新車販売台数です。
アメリカの1/3程度の数字であり世界の5.1%。
しかもそこに自動車メーカーがおおくあるわけで、海外の自動車メーカーからすると小さい市場に見えますよね。
そして次の緑はトヨタの電動車の全ての販売台数です。
割合からするとトヨタの世界販売の30%程度となり、世界の新車販売の3.2%となります。
この電動車というのはハイブリット・PHEV・FCEV・BEVの全ての台数となっていますが、
如何にピュア内燃機の自動車が多いか?・・がわかりますよね。
そして最後にトヨタの日本販売台数です。
その半数がハイブリットなどの電動車で半分はピュア内燃機自動車となります。
このトヨタの日本販売台数はトヨタの世界販売台数の14.6%となっていまして、
残りの85%超は海外での販売台数なので、海外でそれだけ稼いでいる・・ということがよくわかりますよね。
これらを比べると日本の市場が小さく、日本の自動車メーカーが海外で稼いでいることがよくわかるわけですが、
一方、トヨタのハイブリット等の電動車が意外と少ないということにも気づきますよね。
そしてこれがトヨタの地域別の販売数の割合です。
合弁会社で地産地消な中国等々が一番ありますよね。
そして北米が次いで多いですが、ここは中国とは違い独資なので、市場としての重要性は中国以上ということがわかります。
しかもこれはほぼアメリカの数字ですからその大きさがわかりますよね。
そして日本がきて欧州がきます。
欧州は30カ国でも日本よりも小さい数字となっています。
ちなみにドイツでのシェアはほんとに少なく9万台程度。そのうちは電動車は数%です。
というわけで、単体で見るとわかりづらいですが、世界やそれぞれの地域の数字と比べると見え方が変わりますよね?
また世界販売台数に比べてトヨタの電動車の割合が小さい点も意外と思われる方が多いように思います。
日本はいろいろと陰謀論がありますが、こういうのを知るとそれらが違うと理解できると思うんですが、
結局はそういうのってググり力の差が出るのかな?・・とも思いますよね。
また違う比較をしていこうと思います。
ということで今回はここまで。
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