さて今日はC180とC200のエンジンの違いについて書いときますか。
まぁ、しっかしこの違いとかについて評論家って結構適当ですよね。
「提灯記事」ってこの事かー・・とマジで思いました。
そう思ったのはとあるサイトのとあるレポート。
「C180 アバンギャルド」はクルマの動きが軽快。
これは車重が最も軽い(1490kg)上に、搭載される1.6Lターボも軽量だからだろう。
※要約してます。
・・・などど書いてるわけです。
でもね、それ間違いなんですよ。
その方が試乗したのは文字通りアヴァンギャルド。
なので車重は1510kg、そしてそれはOP付き。なので1520~1530kg程度のはず。
C200AVは1540kgでそのOPは標準。
この10~20kgの差が軽快感で出るって事は無いよ。
レース用の車でサーキット走らない限りは。
あ、タイヤ銘柄が違ったらある程度は差がでるかもしれませんけど。
あとガソリンの積載量。比重0.8だとすると満タンと半分で26.4kg変わりますし。
だから同じ言うのでも車重でなく足やタイヤの影響と考えるべきなんですよね。
でね、「1.6Lターボも軽量 」とあるけど2Lと重量はほぼ一緒。
だってヘッド/ブロック/ミッションは共通なんだから。
補機類で若干の差はあると思うけど。
それはエンジン=軽量ではないですよね。
他の方のレビューでも近い表現があったので「あ~提灯記事だ~」と思ったわけです。
恐らく事前資料にそういうフレーズがあったんでしょうね。
まぁ、そんな事は置いといて、その「軽快感」や「エンジンに味を感じた」「6500回転まで一気にまわる吹け上がりは気持ちよく」はどこからくるのか?ですけどね、
どの評論家もこれ書いてないんですわ。
1.6Lはショートストローク
はい。これだけ。
M270もM274は基本設計は同一です。
縦置きか横置きの差。
ただミッションケースは違う可能性があるのでエンジンブロックのそこは違う可能性はあり。
仮に排気量の違いでエンジンブロックを触ったらコストは増大です。
エンジンバリエーションを集約している意味が無くなりますよね?
またブロックいじったらミッションとの適合も変わるし、強度計算考えたらないでしょう。
さらにそうだとするとエンジンの型番か変わるわけで。
で、この1.6Lはどうしてるかというとボア×ストロークを見るとすぐにわかります。
2.0L 83.0×92.0
1.6L 83.0×73.7
はい、ストロークが違いますね。
2Lはロングストローク、1.6Lはショートストロークです。
簡単に言えばショートストロークは高回転型、
ロングストロークはトルク型と言えます。
なので、比べるとショートストロークのエンジンのほうが、気持ちよく吹け上がり爽快感もあり味も細やか・・となるわけです。
排気量云々というよりはこの影響のほうが大きいですよね。
W245 Bクラスのエンジンも1700と2036ccと2種類ありましたが、
ボアは同じ、2036ccはロングストローク版でエンジン音も1発1発がしっかりしてて
悪く言うときめ細かい回転上昇では無かったですし。
すっごくわかりやすいと思いますよ。
ちなみにこの排気量の差はストロークの差によるものです。
なので基本的な違いはクランク、あと場合によってはピストンとコンロッド。
これについてはM270も一緒。すなわち部品もM274と共用。
ちなみにA45AMGなどのM133エンジンは270ベースです。
ボア×ストロークは同じ。
ただ強度に関わる部品は違います。シリンダースリープやピストン/コンロッドはもちろんですね。確認はしてませんが、ミッションとの接合部も違うかもしれません。
そうやって高ブースト圧とパワーに対応してるわけですね。
もちろん補機類は全く違いますし、ヘッドも違うでしょう。
なので、明確にエンジン型番が違うわけです。
・・とまぁ、そういう違いがあるわけで、良く言うと普通に乗ってる時のそれらのフィーリングは1.6Lが良いように思えるって事ですね。
まぁ、そういうので選ぶ人もいるし、豪快大好き!って方もいるのでそこは好み。
ただ、このエンジンのショートストロークかロングストロークかの違いって結構あるのでそう言う目線で乗り比べると新たな発見があるかも?しれませんよね。
ショートストロークの名機といえば本田のB16Aでしょうね。
それのロングストローク版のB18Cで11000回転まで回してたのが私の青春です(笑)
え?ロングストロークでもそれだけ回ったら高回転型じゃないのか?って??
それは当時の本田が変態だっただけですよ(笑)
もうあんなエンジン出てくる事ないんでしょうねぇ・・