さて、世はBEVの流れとなっています。
スクーターなどでも電動化が進んでいっていますが、そんな中、面白い話があったりするんです。
ホンダが8月末から販売する「EM1e:」、その馬力が少ないから遅いだろう・・という話。
そのスペックを見てみましょう。
確かに2.3PS/540rpmの2.3PSだけをみるとそう思うかもしれませんよね。
でも単位は間違ってはありません。
そしてこの数字も。
90Nm/25rpm。
この数字は自然吸気の軽自動車よりも大きい数値です。
ここで大事なのはその発生回転。
これは25回転/分で90Nmを発生するということです。
簡単に書くと2秒で1回転という非常にスローな速度ですね。
で、軽自動車のそれはどうか?
65Nm/4800rpmです。
わかりますでしょうか?EM1e:は全然回ってないのにそれだけのトルクが出ているということを。
ちなみに出力比較でいくと・・
2.3PS/540rpmに対し、軽自動車は58PS/7300rpm
日本ではパワー信仰があるので馬力で比較することが多いわけですが、その馬力はどういうものか?
ご存知でしょうか?
基本的に
出力W ≒ トルクNm × 回転数で、計算されるものなんです。
細かく書くと出力(キロ・ワット) = 2π x トルク(N・m) x 回転数(rpm) / 60 / 1000みたいになります。
もちろん諸条件で変わるわけですが、目安はこれ。
つまり、回転数でその結果は変わるということです。
これはどういうことか?
トルクは1回転するときの力で、出力は1秒間のトータルの力となります。
注)1馬力=75kgの重量の物体を1秒間に1m動かす力 ‥とかけばわかりやすいですかね?
なので、使用する回転数が低ければ、馬力表示も小さくなると言えます。
さて、そう考えた場合、EM1e:の2.3PS/540rpm と書いている理由がわかりますよね。
実際は原付一種の速度域、50km/h以下だとそこまで回さないので、結果的に2.3PSとなっているだけ・・ということです。
例えばですが、90Nmのトルクで内燃機並みに7300回転回したとしましょう。
すると93.5PS/7300rpmという数字が出ます。
つまり、EM1e:は原付一種ですが、実は93PS級の内燃機と同じ実力がある・・といえるトルクを持っているわけで。
注)モーターの特性を無視したあくまでも計算上の話。もちろん比喩表現です。
話を戻して、このトルクが太く、低回転から出ている車ほど、楽に走れるということになります。
つまり、アクセルを踏む/開けるとスルスルと重さを感じさせずに加速するということです。
そして高速域での走行でも同一アクセル開度のまま急な坂もグイグイ登っていく・・となります。
ということで、実際に走る場合で重要なのはトルクです。
そのトルクが太いほど、そして低回転から出るほど車両を楽に走らせることができるということです。
ストップ&ゴーが多いところほど、この恩恵を理解できるということになりますが、
電気自動車や電気バイクなどのスタート即最大トルク・・はディーゼルではできない芸当です。
なので、街乗りであればBEVのほうが楽に運転できる・・と言えるわけで。
そんな感じで出力やパワーに目が行きがちですが、それらの基本はトルクです。
そのトルクが太く、低回転で発生するものほど、加速は良くなると言えます。
まぁ、モーターの場合はそこを制御でマイルドにしていると思うんですが。
そんなわけで「トルクの太さ」の影響度合いがすごく大きいということがわかったと思いますが、
ホンダのこのEM1e:は前代未聞のトルクの太さ、そしてその発生が動いたら即・・という異常なスペックとなっています。
これは既存の電気スクーターと比べても異常なくらいのトルク&低回転です。
でもその馬力が注目され、なぜか貧弱と言われています(笑
そして思うんです。
「これ、世に出たら評価ガラッと変わりそう」・・と。
なにせヤマハのE01でも「すごいトルクがあって乗りやすい!」と言われています。
そのE01のトルクは30Nm/1950rpmです。
数値だけみても3倍のトルクを動き出しから吐き出すEM1e: がどんなものか?
それだけでタダモノではない感があるわけですが。
つまり、そこに気づいていない人ってのは(以下自粛
本日はここまで
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